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2019.12.26

U2@さいたまスーパーアリーナ 2019.12.4

前回の来日公演を観たのは2006年12月4日。まさにちょうど13年振りにU2のステージを目撃した訳だ。この13年の間、僕の人生はそれまでの中で一番大きく変わった。北海道への転勤、結婚、埼玉への帰還、家の購入、父の死、母の介護(殆どプロ任せだけど)…。U2の音楽はその間も僕を鼓舞し、僕に問い掛け、時には落涙させてくれた(落涙というのは悪い意味ではない。浄化作用のことだ)。最早彼等の音楽と対峙することが、生きる目的の一つとなっていた。高3で初めてWith or without you、The Joshua Treeに触れてから32年。このアルバムをテーマにしたツアーでの来日公演ということで、否が応でも期待は膨らんだ。前回はスタンディングで押し潰されたので、今回は愛妻を連れて行くこともあり、スタンドの前方席を押さえた。さて……。


僕等は凄いものを目撃した。目撃したというよりは体験したと言うべきか。4人の男達は一人一人の観客がどんな想いを抱いてここにやって来ているのか、必死に理解しようとしていた。だからこそ、この場が当たり前のものでないことを充分に理解していた。4人の強靭な演奏、プラス5人目のメンバーとしての観客の反応。これらが見事に融合した、とてつもない2時間20分だった。

オープニングのSE、The WaterboysのThe whole of the moonが始まってからJoshua Treeパートの前半、Running to stand stillまでは、涙が溢れて止まらなかった。声の限りに何度も叫んだ。Joshua Treeパートが後半に入り、One tree hillまで来ると、今度は自分の観ているものが如何に凄いものかが冷静に理解出来、前で手を組み、頭を垂れて聴き入る他なかった。それもExitで吹っ飛ばされ、32年前から何も変わっていないこの世界を見せつけられ、すっかりKOされてしまった。アンコールパートは、もう祭典と言わずして何というのか!全25曲。完全に満足出来たコンサートだった。素晴らし過ぎて、完全に満たされて、もう一日観たいという気持ちにならないくらいだったんだよね(スケジュールや金銭的都合でもあったのだけど)。

個人的なベスト曲はUltra violet (Light my way)。元々一番好きな曲でもあるのだが、彼等の強靭な演奏は見事な、しなやかなダンスナンバーへと変化し、スクリーンには過去〜現在の女性活動家達(という言い方が適当なのか分からないが)の姿が(やはり日本人女性が多目にフィーチャーされていたかな)。僕は愛妻の肩に手を置いて、この曲の持つ意味に出来るだけ応えようと努めたつもりだ。

こんなに凄い空間が当たり前のものでないことは僕なりに理解していたつもりなのだが、U2のメンバー4人は「これが俺達のやるべきことだから」とでも言わんばかりに、当然のごとく作り上げていってくれた。そして「これが最後の来日公演になるかも」と臨んだ僕の意識は「またそう遠くないうちに実現するんじゃないか」、そう変わったのである。それだけ彼等の現役過ぎる現役感をひしひしと感じたのだ。重ねてありがとう、ボノ、ジ・エッジ、アダム、ラリー、そしてスタッフの皆さん!

ちなみに、妻はこれまで特にU2のファンという訳ではなく、車の中で僕がSongs of Experienceをかけると「またそれ〜?」という反応が返ってくるのが日常だったが、今回の公演ですっかりKOされたようだ。「ホント良かったわ〜」を何度も繰り返していた。彼女のiTunesに、今回のセットリスト通りにスタジオ音源を入れたプレイリストを作り、iPhoneに転送したところだ。僕が30年以上このバンドのファンで居続けている理由を分かってもらえたようだ。

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