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2017年12月

2017.12.16

父の死と、U2 "SONGS OF EXPERIENCE"

父が12月3日の深夜に急逝しました。12月4日の午前0時過ぎに母からの電話で叩き起こされ、嫁さんと共に車で実家に急行。入浴中に心不全を起こしたことが原因でした。

昨秋に倒れて入院、約3ヶ月で退院してからは、実家でリハビリをしながら杖をついて歩けるまでに回復したのですが、かねてから心臓に若干の疾患があり、投薬治療を続けていました。すでに普通の生活に戻っていたので、ここにきてこんなことになるとは・・・・・・。

それでも、ドクターの見立てによれば、入浴直後に苦しまずに逝ったであろうとのこと。それが幸いで、死に顔はとても穏やかなものでした。92歳でしたから大往生です。それに加えて僕自身、昨秋の父の入院以来、どこかで覚悟をしていたせいもあり、落ち着きを崩すこともなく、12月7日に身内のみで葬儀を無事済ませました。快晴の下、彼方に富士山も見えたので、山登りが大好きだった父はきっと富士を見下ろしながら天上に昇ったことでしょう。

父は生涯を通じて自分の流儀を貫いた人でした。それは、終戦間近に召集され、約半年間の軍隊生活を強いられた反動なのかもしれません。知人からはそれを賞賛されることがほとんどのようですが、身内である僕からすると、随分自分勝手に見えることもありました。しかし、僕も創作活動という面では、教員をしながら生涯物書きを続けた彼の血を少なからず受け継いだのでしょう。死の直前まで原稿用紙を広げ続けたことには感嘆せざるを得ません。本当にお疲れ様でした、と見送ってあげたいです。

生前、父はいくつかの文筆作品を世に出していますが、現在流通しているのは朗読・短篇小説集―忘れ難し戦中派」という自費出版による単行本のみです。すでに新品での入手は難しそうですが、機会があれば手に取っていただければ幸いです。実家にはこの本発表後に残された原稿がありますので、いつかまとめて出版に漕ぎ着けたいと思っています。

そして、父をずっと支え続けた母に感謝したいと思います。独り暮らしになる母のために、これまで以上に実家に顔を出していかなければなりません。先程まで、実家の公共料金の名義変更のために、あちこちに電話をかけていました。これから、まだまだいろいろな手続きをしていかなければならないところです。母が父の死を最初に発見した時のショックはどれほどのものだったか、想像がつきません。今はゆっくり休んでほしいです。

そして、ここまで的確なサポートをしてくれた嫁さんに感謝します。彼女がいなければ、僕は葬儀の準備の途中で潰れてしまっていたことでしょう。これからもいろいろと指南を仰ぐことになります。引き続きよろしくお願いします、と伝えたいです。

もう一つ、父の死がきっかけとなり、思いがけず新しい出会いがありました。ここでは詳しく書けませんが、とても嬉しく思っています。父に感謝したいと思います。

前作から3年ぶりに発表されたU2のニューアルバム、"SONGS OF EXPERIENCE"。12月1日の夜に届いてからというもの、葬儀の準備の間、自宅と実家を車で何度も往復しながら、そして、仕事の移動の間も、少し落ち着いた時にはベースを合わせて弾きながら、そして、今これを打っている間も、ずっと聴いています。というか、2週間以上、これしか聴いていません。今作のテーマはLove、Home、You and l、つまり家族ということのようです。偶然とはいえ僕の個人的な事情、心情にここまで沿ってくれる作品になったとは!いや、それを差し引いても今作は傑作です。1曲1曲素晴らしいですが、通してアルバムとして聴くことでより意味をなす作品です。"ACHTUNG BABY"に並ぶ傑作が遂に生まれたのです。ロックミュージックは間違いなく新しい地平を切り開いたのです。父の死後、"The Little Things That Give You Away"を聴いて号泣しました。U2にも感謝したいと思います。

Lights of Home.

Songs_of_experience Experience2
Experience

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